アグーティとは縞柄の遺伝子の総称ではなく、ティックドタビーそのものを示す遺伝子用語です。
アビシニアンの最大の特徴は、毛色にあります。
アビシニアンは縞模様の猫だという事にお気付きでしょうか?
通常の縞模様の猫の毛は、1本の毛が同じ色(ソリッド)か、根元が薄い色(スモーク・シェーデッド・ティップド)の毛が集合して隣り合わせた別色の毛と合 わさって模様になります。
アビシニアンの被毛は、ガードコート(外毛)とアンダーコート(内毛)に分かれたダブルコートとになっています。 ガードコートの毛、1本1本が、バンド状(輪の状態)に縞を持つ特徴があり、その模様をティックド・タビーと呼びます。 健康な毛はきらきらと輝き、独特な印象を与えます。
アグーティータビ-(Aguti Tabby)の特徴として額のM字マーク、目元、口元、鼻先の周りなどに毛色と同じ濃い色が現れます。 必ず顎から喉元に向かいグラデーションになる白い顎が印象的ですが、この毛色は白ではなく、アグーティータビ-の特徴です。 フェイシャル・マーキングと呼ばれる頬骨上にある独特の模様は、通称クレオパトラ・ラインとも呼ばれ、アビシニアンの魅力を高め、アビシニアンにエジプトのイメージを浮かばせる所以でしょう。 マーキングはアグーティー・タビー猫の顔の印象を非常に特徴付けます。 黒の因子を持つ毛色と、持たない毛色とで、顔の印象が違う理由はここにあります。 上の写真を見ると分かりやすいのですが、正しい毛色を持つアビシニアンのアンダーコートの色は、本来殆ど変わらないのです。
しかしながら、しなやかなボディと強靭なばねを持つ快活な猫であることは毛色には関係しません。